宇宙船地球号から宇宙を見る

皆さんの中には、
宇宙船に乗って地球を出て星空を眺めてみたいと思うかたもおいでとおもいます。
私は全くそう思いません。
なぜなら、
国際宇宙ステーションに搭乗しても、
月面に降り立っても、
空に見える星座や天の川は地球上で見るものと変わりないからです。

それよりも地上の明かりを消すのが最も簡単な宇宙旅行気分を味わえる道です。
ドイツのボンを訪れたことがあるのですが、
照明は上に向けないようにして、
明るさも制限しているおかげで大都会なのにもかかわらず天の川が見えました。
まさに宇宙船地球号から見た宇宙の風景です。

スポーツグランドの照明、
幹線道路沿いの店の照明、
どれも下を向ければ十分なはずなのに空にも強烈な光を放っています。
これはエネルギーの無駄でもあります。

それでも秋晴れの日を狙って夜空全体を見回して宇宙旅行を楽しんでみましょう。
今晩午後7時頃の空を図1に示しました。
明るい火星、木星、土星、そして黄道十二星座が大きな弧を描います。
地球などの惑星が公転する黄道とよばれる円がそこから感じとれます。
黄道と垂直をなす位置に黄道北極という場所があり、それはりゅう座の中です。
織姫星の横にある二つのリュウの目を目当てに探すことができます。

次に天の川が流れが木星のある「いて座」から「わし座」
「はくちょう座」「カシオペヤ座」「ぎょしゃ座」に沿てあります。
ここでも大きな弧が描けて、天の川の面、あるいは、銀河面と呼びます。
宮沢賢治の銀河鉄道の路線です。
「みずがめ座」の南側に銀河面に垂直な位置である銀河南極があります。

立体的な宇宙の広がりを感じると宇宙旅行気分がさらに高まります。
そこで、見えている星々の方向に注目して図2を描いてみました。
太陽系と銀河系はスケールが違いすぎるので立体的に描くのは難しいのですが、
星空と図2を比較しながら立体感を味わってください。







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図1 11月11日午後7時頃の夜空 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/645-fig1.jpg
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図2 太陽系の銀河系の見えている方向 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/645-fig2.jpg
本文終わり
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