参商(しんしょう)

ギリシア神話では、
オリオンはサソリに刺されて死んだので、
星になってもサソリを恐れ、
東の空にさそり座が現れると西の空にオリオン座は消えていくと言われます
中国にはこんなお話があります。

オリオン座の三つ星は中国では参(しん)と呼びます。
参は3ですから、三つ星という捉え方は万国共通ですね。

高辛氏(こうしんし)の二人の兄弟、閼伯(あつはく)と実沈は非常に仲が悪く、
喧嘩ばかりしていました。
そこで二人を遠く離しておくために、
閼伯(あつはく)は東の商の星に、
実沈は西の参の星に住まわせることにしました。
それ以来二人は会うことはなく、みんな平和に暮らせたということです。
参はオリオン座にあり、商はさそり座にあるわけですね(図1)。

それで仲の悪い兄弟を参商というようになりました。
また、ずっと会うことがないという意味でも参商とという言葉をつかます。


図1を描いてみて気がついたのですが、さそり座の方もアンタレスを中心に
両側に二つの星があって三つ星になっています。
まっすぐでなくちょっと「へ」の字型になっていて、
日本では「かごかつぎぼし」「てんびんぼうぼし」などの呼び方があります。

日が沈んで、
目を夜空に向けると南の空に「参」(オリオン座の三つ星)が綺麗に見えています。
そして東の空をみると春の星座であるしし座が昇ってきています(図2)。
今日は立春ですね。
オリオンが高く昇っているものの、星座も少しづつ春に移ろうとしています。
午前3時まで頑張って星をみているとオリオン座が沈み、さそり座が昇ってきます。




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図1 参の星と商の星 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/655-fig1.jpg
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図2 2月3日午後8時頃の南方向の夜空 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/655-fig2.jpg
本文終わり
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