太陽の懐は暖かい
--------------------------- 大雪の中でも、 晴れ間で陽が差すと、 その熱の強さに驚かされます(図1)。 とても強いですね。 最近、改めて気がついたことがあります。 それは、太陽の火の玉には大量の光エネルギーが貯蔵されているということです。 核融合反応が太陽のエネルギー源であると聞いたことがあるかもしれません。 太陽がエネルギーを生産する発電所のような場所になっています。 しかし、私が気がついたことは、たとえその核融合反応が突然停止しても、 太陽が貯蔵している光のエネルギーを放出するだけで、 今の太陽の輝きは千年ものあいだ続けられるということなのです。 それほどたくさんの光のエネルギーを太陽は持っています。 (光だけでなく太陽本体の体温ともいえるガスに蓄えているエネルギーを 使うのであれば、数千万年も輝き続けられます。) 人類のエネルギー問題を考えてみます。 世界中で現在使っているエネルギーは年間で、 石油換算で140億トンです(エネルギー白書2021)。 これを一年の秒数で割り算すると、世界のエネルギー使用量は200億キロワットと計算されました。 太陽から地球に届く放射は1平方メートルあたり1.37キロワットです。 これから計算すると縦横200キロメートルの面積で太陽エネルギーを受ければ、 全世界のエネルギーが賄えることいになります(図2)。 太陽が運んでくれているエネルギーはとてつもなく大きいですね。 もちろん太陽電池の効率は100パーセントではないです。 なので、これより広い面積が必要ですが。 では、太陽全体で蓄えているエネルギー、 いわば懐に隠し持っている光のエネルギーはどれくらいだろうと思って計算してみました。 ちょと桁数が大きすぎて文章に表せないのですが、 頑張って数字で表すと(図3)、 太陽が蓄えている光のエネルギーの1億分の1の そのまた1億分の1をいただけば、 一年間世界のエネルギーが賄えるという計算になりました。 もととも石油は太陽のエネルギーを使って生物が作ったものです。 なので、 蓄えの1億分の1のそのまた1億分の1を太陽から分け与えていただいて私たちは生きていると言えそうです。
図1 暖かい陽射し http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/710-fig1.jpg
図2 世界の消費電力と太陽エネルギーの関係 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/710-fig2.jpg
図3 太陽に蓄えられている光エネルギーの量 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/710-fig3.jpg
本文終わり
パワポ http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/710-fig.pptx references will be below 710.f https://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2021/html/2-2-1.html 世界のエネルギー消費 石油換算 1.4x10^10 t /yr https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E6%B2%B9%E6%8F%9B%E7%AE%97%E3%83%88%E3%83%B3#:~:text=%E7%9F%B3%E6%B2%B9%E6%8F%9B%E7%AE%97%E3%83%88%E3%83%B3%EF%BC%88%E3%81%9B%E3%81%8D%E3%82%86%E3%81%8B,toe%20%3D%2042%20GJ%20%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82 石油換算トン= 42GJ = 4.2x10^10 J