端午の節句とは (No. 771)
date 2023 05 06 --------------------------- 昨日は五月五日、端午(たんご)の節句、こどもの日でした。 今日は六日で私の誕生日です。 ところで端午ってなんのことでしょう。 端は最初の意味で、端午は月の最初の五日という意味になります。 午と五の関係は、ふたつが同じ発音で語呂合わせという説明もできそうですね。 現在の中国語でも午も五も発音は両方ともwuですのでこの説明もまんざら悪くないですね。 しかし、実際はもう少し複雑なようです。 重日思想というのがあって三月三日(桃の節句)、五月五日、九月九日(重陽の節句)のように 月と日にちの数字が同じものは良いにつけ悪いにつけ効果が強め合うと考えて重要な日になります。 話は遡って紀元前104年のことになりますが、 中国で漢の武帝のとき三統暦という暦を採用したそうです。 このとき年初をどこに置いたかがキーになります。 どの日を一年のはじまりとすれば良いでしょう。 図1で地球が太陽の周りを公転する様子を描きました。 冬至の日を年初にする、立春の日を年初にする、春分の日を年初にするなどが考えられます。 三統暦では、冬至から2番目の月を正月としました。 大体、立春の頃になりますね。 一方で、十二支を月に対応させることは古くから行われています。 冬至が子(ね)、そこから丑、寅、と進みます。 図2をみるとわかるのですが、午が五月に対応することがわかります。 こうして、五月が午となりました。 干支の対応は日常生活にも浸透していて、 寒い冬至が北、暑い夏至が南のイメージですから、 子は北、午は南です。子(ね)の星とは北極星のことです。 午前0時は子、12時は正午というのもここからきていることがわかります。 もしかして、冬至が十一月、夏至が五月になっているのはおかしいと思われた方も多いと思います。 これは、旧暦の月で話しているからで、 現在私たちがつかっている月とは一月ぐらいずれているためです。 現在私たちが使っている暦の1月1日は、立春でも春分でもありません。 またく天文学とは関係のない人間の事情で決めたもので、すっきりした理由はありません。
図1 地球の公転と月の名前(旧暦)の位置関係 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/771-fig1.jpg
図2 月の名前と干支の関係 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/771-fig2.jpg
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