冬至 (No. 803)
date 2023 12 16 --------------------------- 12月22日は冬至です。 冬至はこれから春に向かって日が長くなることから、 世界各地でお祝いの祭りが行われます。 先取りしたように、日の入り時刻はすでにどんどん遅くなっています。 「冬至十日前」ということばああるのですが、 「冬至の10日前あたりから日の入りが遅くなるよ」、という言葉です。 冬至が一番日の入りが早く、冬至をすぎると日の入りが遅くなりそうですが、 実際は約10前あたりから遅くなります。 といっても、 太陽が出ていいる昼間の時間が一番短いのが冬至。 冬至をすぎるとだんだん日が長くなっていくことは間違いありません。 太陽が真南に来た時の太陽の高さを季節で比べると図1のようになります。 一番低くなる日が冬至です。 山形市ですと、冬至の太陽は28.3度くらいにしかなりません。 山形からは見えませんが関東地方まで行くと、 南の空の低い位置にカノープスという星が見えます。 これを「おうちゃく星」という地方があるそうで、図1に描いたように、 出たと思うとすぐに沈んでしまうことをうまく表現しています。 南の空の低い位置にある天体は見えている時間が短いということです。 冬至の太陽は一番低くて、昼の時間が一番短いことが納得できます。 図1に示すように、冬至の日は日の出から南中まで約4時間45分、 南中してから約4時間45分で日没となり、昼間の時間は9時間半になります。 図2を見ると冬至のときに昼間の時間が一番短くなることがわかります。 「冬至十日前」の謎ですが、 太陽が真南に来た時を0時とするように時刻を定めていればこんなことは起きません。 しかし、地球の公転運動が一定の速度でないなどの理由から、 太陽が真南に来る時刻はふらつきます。 太陽の動きそのもので時刻を決めるとふらふら動く時刻になってしまうのです。 それでは困るので私たちの時刻は一定の歩みをする機械仕掛けの時計で決めているので 日の入り時刻もふらついてしまうのです。 面倒なことを言ってしまいましたが、 冬至の日が過ぎれば昼間の時間が長くなるとだけ思っていることにしましょう。
図1 季節による太陽の高さ http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/803-fig1.jpg
図2 12月の昼間の長さ http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/803-fig2.jpg
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