コートジボワールに伝わる話 (No. 834)
date 2023 mm dd --------------------------- コートジボアールからおいでになった方に聞いたお話です。 その時、天は地上に暮らしていました。 息子の雲と太陽、そして娘の雨と星と月は、 地上でアカシアの枝につかまりながら、 渦巻き、走り回っていました。 天と地は互いに助け合っていました。 1年間、日照りが襲ったとき、地は天に向けて、田畑に水をまき、 動物に水を飲ませてもらえるようお願いしました。 そして天は娘である雨を送りました。 毎晩、天は艆たちである月と星を表に出しました。 そして地上の村や森を照らしました。 しかしある日、地はマフラという娘をもうけました。 頭もよく、美しく、お母さんが大好きだったマフラにはひとつだけ久点がありました。 それは、働きすぎること。 ある晩、マフラは大きな臼を出し、キビとキャッサバをすりつぶし、 砕き、粉状にしました。 彼女はひたすらすりつぶし続けました。 しかしその杵は、毎回、天に痛い思いをさせていたのです。 「ああ、ごめんなさい。 天さん。彼女は謝りました。もう少しずれてくれるかしら? 杵をつくのにあまり場所がないの。」 (図1) 天はぶつぶつ言いながら、おでこにできたコブをこすりながら、 まずは少し高い位置に移動しました。 マフラは仕事を続けます。1、2、3、と杵をつきます。 「ああ、ごめんなさい。天さん。彼女は大きな声で言いました。 もう少しずれてくれるかしら?」 今度は困惑し、怒りながらもまた高い位置に動きました。 マフラは、と言うと、相変わらず天を打っていました。 このひとりの女の子に対して、 一体、何ができるでしょうか? 天は、息子である雲と太陽、 そして娘である雨と星を連れてもう少し遠ざかることにしたのです。 この日以来、 杵で打たれることから逃れるために、 天は高く高く離れていったのです。 そしてこれが、天と地という友達を離すことになったのです。 でも、この友情の思い出を残すために、天の娘である星は、 杵を打ち続ける美しいマフラのイメージを再現しようとしているのです。
図1 杵は何度も天にぶつかりました http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/834-fig1.jpg
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