ふたご座 (No. 867)
date 2025 04 05 --------------------------- いつのまにか春らしい星座が空の半分を覆うようになりました。 図1は今日午後7時頃の夜空です。 月と火星があるふたご座に注目しましょう。 ふたご座の西側のおうし座やオリオン座は冬の星座ですが、 東側のかに座、しし座は春の星座です。 冬の星座と春の星座が空を二つに分けています。 月のすぐそばにある二つの1等星はふたご座の星です。 明るい方がポルックス、暗い方がカストルです。 明るい星がこれだけ近くにあるのは珍しいので、どの国でもこの二つの星をペアとしています。 日本では、ひな祭り星、門松星、めだま星などと呼ばれます。 どちらが兄でどちらが弟なのでしょう。 ギリシア神話では、カストルの方が兄ということになっています。 東の空から昇ってくる時にわずかに先に登ってくる方が兄と覚えておきましょう。 つまり、すこし右側にあるほうが兄ということになります。 弟のポルックスの方が兄より明るくかがやいているのは逆のような気もしますが、 弟の方が元気がいいということもよくあることなのでこれで良いのかもしれません。 ギリシア神話ではポルックスは神の子、カストルは人間の子です。 カストルは戦いで死んでしまいますが、ポルックスは死ぬことはありませんでした。 ポルックスはカストルの死を悼み悲しんだので、 大神ゼウスによって兄弟並んで星にしてもらったという話があります。 もし、双眼鏡をお持ちでしたらふたご座を見てみましょう。 図1の拡大図を参考にして、 ポルックスとカストルが仲良く肩を組んで立っている姿を見つけてみましょう。 この形は、郊外の人工の光の少ないところであれば肉眼でも確かめることができます。 双眼鏡ではカストルの足の先にM35という散開星団(たくさんの星の集まり)が 図2のように見えます。 大きなガス雲からたくさんの星が一気に生まれるのて、 できたばかりの星はこのような星の集団として見えます。
図1 今晩、午後7時頃の夜空(ステラリウムを用いて作図) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/867-fig1.jpg
図2 カストルの足元にある散開星団M35 (ステラリウムを用いて作図) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/867-fig2.jpg
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